Cadence
コード進行の法則 | Cadence (ケーデンス)
コード進行の法則の事をケーデンスと呼びます。言語での文法のような存在です。
分類するにあたっての要素
ケーデンスは以下の2つ要素を基準に分類されます。
Avoid Note (アヴォイド・ノート)
7thコードの構成音の半音上の音の事。高音は低音より振動数が多く、より短時間で音を認識出来ます。
最も周波数が近くなる半音同士が重なる場合、人の聴感上、うねったように聴こえ、高い音の方が目立ち、低い音の方が判別しづらくなる特徴があります。
Leading Tone (リーディング・トーン)
7thコードの構成音の半音下の音の事。Avoid Noteとは反対に自身を聴き取り辛くして、半音上のコードの構成音を目立たせる音。
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各コードの分類
コードはそれぞれ用途別に4種類に分類されます。
Tonic (トニック)
基準であるIのAvoid Noteを含んでおらず、曲の基本となるコード。サブドミナントやドミナントの後に使えます。
文章における述語や『。』のような存在で、コード進行の最初と最後に使えます。
Subdominant (サブドミナント)
基準であるIのAvoid Noteを含んでいるコード。ドミナントやトニックの前に使えます。コード進行の最後には使えません。
文章における装飾語のような存在です。
Dominant (ドミナント)
基準であるIのAvoid NoteとLeading Toneを両方含でいるコード。トニックの前に使えます。コード進行の最後には使えません。
文章における主語のような存在です。
Passing Chord (パッシングコード)
基準であるIのAvoid Noteとルートを持っていないコード。古典的な理論ではトニックとして分類されます。
文章における接続語や『、』のような存在で、一区切りには使えますが、終わりには使えません。
ケーデンスの一覧表
ケーデンスの法則をまとめると、それぞれ以下のようになります。丸は次に使えるコード。バツは次に使えないコードです。
現在\次のコード | Tonic | Subdominant | Dominant | Passing Chord | 最後 |
Tonic | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
Subdominant | 〇 | × | 〇 | 〇 | × |
Dominant | 〇 | × | × | 〇 | × |
Passing Chord | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × |